スイッチ


「想宇、ありがとう」



素直にお礼を言うと、



「ま、このお礼はアイス1個でいいよ」



なんて、やっぱり可愛くない……



けど、淳可愛いって思ってくれるかな?

スカート、淳のプレゼントって気づいてくれるかな?



そんなことを思いながら、ワクワクと胸が踊ってしまう


そんな私の様子を感じ取ったのか



「……あんま浮かれすぎると寝れなくなるぞ

それで遅刻とか最悪だかんな……」



またまた冷たい目で想宇に忠告された



「そんな子供じゃありませーん!

ちゃんとぐっすり寝るから大丈夫、大丈夫!」


「……本当かよ」



その時、ポケットに入っているスマホが震えて取り出すと、メッセージが1件


【明日13時半に駅前集合で!寝坊するなよ〜!】


淳からのメッセージだった


無意識ににやけていたのだろう、さらに冷たい想宇の視線を感じたけど、それにはあえて気づかないふりをして



【分かった!楽しみにしてるね!】


淳にメッセージを返した




早く、早く明日にならないかなぁ〜




この時の私はずっとそのことばかりに頭がいっぱいで、それは夜に布団に入ってからも変わることはなく、情けなくも想宇が言った通りになるのだったーーー


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