スイッチ
どきーんっ
「へっへぇ〜」
「いきなり女子の服装でどんなのが好きかとか聞いてきてさ、何だったんだろうな?」
そ、想宇………
そんなストレートに聞いてたんだ
「ま、想宇のおかげで宇美はスカート履いて来てくれたみたいだし、感謝かな」
「へっ!?」
「昨日、想宇から聞いたろ?
スカートが良いって」
私の方を見てニヤっと笑う淳は、まるで昨日の私と想宇のやり取りを知っているような感じで
「何で知ってるの!?」
思わず、そう聞き返してしまっていた
「やっぱり(笑)
宇美は分かりやすいから」
ケラケラ笑う淳に対し、私は想宇まで巻き込んで淳の好みを探ろうとしていた事実がバレていたことに、恥ずかしさで顔が熱くなってしまった
「ありがとな、スカート……しかも俺のプレゼントしたの履いて来てくれて嬉しかった」
何だろ………
恥ずかしいのに、そんな風に言われたら嬉しすぎて、恥ずかしさなんてどこかに行ってしまったみたい
「……私も、淳が喜んでくれて嬉しい」
素直にこんな言葉が出てくるのは、やっぱり恋の力なのかな
「さっ、プレゼント選ぼ選ぼ!!」
素直になった後は何だかくすぐったくなってしまう私は、この雰囲気を変えようと、プレゼントを選ぶ振りをしてどんどんお店の奥まで進んで行く
そんな私の気持ちが分かったのだろう
「はいはい、アドバイスお願いします」
小さく笑いながら、淳も店の奥に進んで行った