スイッチ
ありのままの自分
《宇美》
あれからどれだけ泣いてたんだろ………
自分の部屋に設置された全身鏡に映った顔は、悲惨な顔をしていた
明日、目腫れちゃうな……
淳と別れた後、沢山考えたけど、どうしてあんなに怒っていたのかがどうしても分からなくて、自分の部屋に戻った瞬間、我慢していた涙が滝のように溢れてきた
今まで注意されたり、怒られたりももちろんあったけど、あんなに淳を恐く感じてしまったのは初めてだ
私の頭ではもう対処しきれなくて、気づけば聡君に電話していてーー
泣きながら、まとまりのない話を聞する私は良い迷惑だっただろうな…………
だけど、聡君に話を聞いてもらって、なだめてもらって、少し気持ちが落ち着いたから聡君には感謝だ
明日になったら、また普通にできるかな?
また2人で楽しく帰れるかな?
そんなことばかりが頭をよぎっていた
そんな時ーーー
「宇美ーー!起きてるー!?」
下の階から大きな声で名前を呼ぶ、お母さんの声が聞こえた