声にできない“アイシテル”
 並んで作業をしながら、叔母さんが話しかけてくる。

「ねぇ、晃君。
 クリスマスに彼女を連れてきなさいよ」

「えっ?」

 思わず俺の手が止まる。

―――チカを家に?

 そりゃぁ、いつかは紹介するつもりだけど。
 
 まだ付き合って1ヶ月くらいだし、家に連れてくるのは早くないか?

 
 返事に困っていると、おばさんはニコニコと話を進めていく。

「その頃においしいチキンが届くから。
 その子、鶏肉は嫌い?」

 
「好きだと思うよ。
 よくカラアゲとか食べてるし」

「ならよかった。
 絶対に連れてきてね。
 私も順二さんも楽しみにしてるんだから」

 にっこりと微笑まれてしまった。


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