声にできない“アイシテル”
 彼女はまだ何か書いている。

「なになに?
“私、顔がいい人は苦手なんです。
 なんだか高飛車な感じがして”
 ・・・え!?」


 ガーン。 

―――俺って、この子にそんな風に思われてたのか!?



 確かに、あの廊下での態度は冷たく偉そうだった。

 初めて会った彼女にそう見られても仕方ない。



 気が重くなった事に加えて、なんだか分からないけどものすごくショック。



 しょんぼりと目を伏せる俺に、彼女は次のページに書いていたものを差し出してきた。



―――もっとショックなことが書いてあったらどうしよう。

 ドキドキしながら、文字を目で追う。




 だけど、そこにあったのはちっともショックな事じゃなくて。


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