声にできない“アイシテル”
―――大丈夫。
大丈夫だ。
自分を落ち着かせるために、何度も『大丈夫』繰り返しつぶやく。
―――これまでに一度だって、チカは俺に隠し事なんてしたことなかったじゃないか。
車を急がせる。
飛び出すように降りて、チカの職場に駆け入った。
だけど。
そこで聞かされたのは、お母さんが言っていたことと何一つ変わらない事実。
足を引きずるように歩き、やっとの思いで車に乗り込んだ。
目に入ってきたのは、彼女に渡すはずだったたくさんのチョコレート。
ロールキャベツを作って待ってると言ったのに。
どこにも行かないって言ったのに。
―――チカ、どこに行ったんだよ・・・。
ハンドルを抱えるようにもたれ、俺はしばらく動けなかった。
大丈夫だ。
自分を落ち着かせるために、何度も『大丈夫』繰り返しつぶやく。
―――これまでに一度だって、チカは俺に隠し事なんてしたことなかったじゃないか。
車を急がせる。
飛び出すように降りて、チカの職場に駆け入った。
だけど。
そこで聞かされたのは、お母さんが言っていたことと何一つ変わらない事実。
足を引きずるように歩き、やっとの思いで車に乗り込んだ。
目に入ってきたのは、彼女に渡すはずだったたくさんのチョコレート。
ロールキャベツを作って待ってると言ったのに。
どこにも行かないって言ったのに。
―――チカ、どこに行ったんだよ・・・。
ハンドルを抱えるようにもたれ、俺はしばらく動けなかった。