声にできない“アイシテル”
真剣な顔で私を見ている。
「どうして、イギリスにいるんだい?」
私はゴクン、と息を飲んだ。
答えようとしない私に、お兄ちゃんが改めて尋ねる。
「ここで何してるの?」
何かを探り出そうというような、まっすぐな視線。
私は戸惑いながらも笑顔で返す。
“えと。
そ、それは・・・。
絵本の勉強に来ていて・・・”
「なるほどね。
イギリスは児童文学に造詣が深いしな。
有名な作家さんも多いし。
チカちゃんがここに留学するのも分かるよ」
私の言葉に大きくうなずいてくれるお兄ちゃん。
“う、うん。
そうなの”
その様子を見て、ちょっとほっとする。
―――・・・ウソはついてないもん。
ただ、それが『真実の一部』というだけ。
真相の大部分が他にあるというだけ。
「どうして、イギリスにいるんだい?」
私はゴクン、と息を飲んだ。
答えようとしない私に、お兄ちゃんが改めて尋ねる。
「ここで何してるの?」
何かを探り出そうというような、まっすぐな視線。
私は戸惑いながらも笑顔で返す。
“えと。
そ、それは・・・。
絵本の勉強に来ていて・・・”
「なるほどね。
イギリスは児童文学に造詣が深いしな。
有名な作家さんも多いし。
チカちゃんがここに留学するのも分かるよ」
私の言葉に大きくうなずいてくれるお兄ちゃん。
“う、うん。
そうなの”
その様子を見て、ちょっとほっとする。
―――・・・ウソはついてないもん。
ただ、それが『真実の一部』というだけ。
真相の大部分が他にあるというだけ。