声にできない“アイシテル”
12章 想い出にさよなら
人は変われる SIDE:チカ
私とお兄ちゃんはアキ君がいる病室に戻ってきた。
ノックして扉を開けると、彼はさっきと同じように窓際に立っている。
「失礼します」
お兄ちゃんが声をかけて中に入る。
私も軽く頭を下げてから後に続く。
ぼんやりと景色を見ていたアキ君がこっちに歩いてきた。
聞いていた通り、大きなケガはしていないみたい。
足取りはしっかりしている。
「桜井さん。
彼女が協力してくださるそうですよ」
お兄ちゃんがそう言うと、アキ君はほっと息を吐く。
「突然変なお願いをして、申し訳ありませんでした」
丁寧な口調で、丁寧に頭を下げるアキ君。
こんなアキ君を初めて見た私はちょっとびっくり。
―――知らない人みたい。
仕事中はこんな感じなのかな?
ノックして扉を開けると、彼はさっきと同じように窓際に立っている。
「失礼します」
お兄ちゃんが声をかけて中に入る。
私も軽く頭を下げてから後に続く。
ぼんやりと景色を見ていたアキ君がこっちに歩いてきた。
聞いていた通り、大きなケガはしていないみたい。
足取りはしっかりしている。
「桜井さん。
彼女が協力してくださるそうですよ」
お兄ちゃんがそう言うと、アキ君はほっと息を吐く。
「突然変なお願いをして、申し訳ありませんでした」
丁寧な口調で、丁寧に頭を下げるアキ君。
こんなアキ君を初めて見た私はちょっとびっくり。
―――知らない人みたい。
仕事中はこんな感じなのかな?