声にできない“アイシテル”
サヨナラ、アキ君 SIDE:チカ
今日、アキ君が帰国する。
私とお兄ちゃんは空港まで見送りにきていた。
結局、アキ君は自分が何をしにイギリスに来たのか、思い出せなかった。
「そんなにがっかりしないでください。
手術を受ければ、記憶は戻るんですから。
また来ればいいんですよ」
お兄ちゃんがアキ君の肩をたたいて励ます。
「そうですよね。
気を落とさないようにします」
苦笑交じりに返事をしたアキ君が、お兄ちゃんから私に視線を移す。
「大野さん、いろいろとありがとうございました。
とても楽しい時間が過ごせました」
優しく目を細める彼。
私も微笑む。
“そう言ってもらえて嬉しいです。
たくさんお話できて、私も楽しかったですよ”
数分後に迫った彼との別れ。
それでも、私の心は落ち着いていた。
私とお兄ちゃんは空港まで見送りにきていた。
結局、アキ君は自分が何をしにイギリスに来たのか、思い出せなかった。
「そんなにがっかりしないでください。
手術を受ければ、記憶は戻るんですから。
また来ればいいんですよ」
お兄ちゃんがアキ君の肩をたたいて励ます。
「そうですよね。
気を落とさないようにします」
苦笑交じりに返事をしたアキ君が、お兄ちゃんから私に視線を移す。
「大野さん、いろいろとありがとうございました。
とても楽しい時間が過ごせました」
優しく目を細める彼。
私も微笑む。
“そう言ってもらえて嬉しいです。
たくさんお話できて、私も楽しかったですよ”
数分後に迫った彼との別れ。
それでも、私の心は落ち着いていた。