声にできない“アイシテル”
「そうか」

 ポン、ポンとお兄ちゃんが優しく私の頭をなでる。

「じゃぁ、帰ろうか」

“そうだね”

 2人で空港出口へと向った。









“お兄ちゃんはいつアメリカに帰るの?”

 並んで歩きながら、話しかけた。

「明日の午後の便だよ。
 こっちでの仕事はもう終わったからね」


“そうなの・・・。
 あのさ、お願いがあるんだ”

「お願い?」





“・・・私もアメリカに行っていい?”

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