声にできない“アイシテル”
お母さんの運転する車で、もう10年も通っている内科に向かった。
そこの院長先生はいつもニコニコしていて、優しくて。
お医者さんって言うよりも、自分のおじいちゃんみたいな人だ。
「おや、チカちゃん。
今日はどうしたのかな?」
一人で診察室に入ると、椅子に座っていた先生が優しく話しかけてくる。
「ノドの奥がね、なんか変な感じなの」
「どれどれ。
口を大きく開けてごらん」
先生はいつものようにライトを当てながら、私の口の中を見る。
これまでニコニコしていた先生の顔が、さっと青くなった。
―――どうしたのかな?
先生は近くにいた看護婦さんに何か言ってる。
しばらくして、看護婦さんに連れられてお母さんが入ってきた。
そこの院長先生はいつもニコニコしていて、優しくて。
お医者さんって言うよりも、自分のおじいちゃんみたいな人だ。
「おや、チカちゃん。
今日はどうしたのかな?」
一人で診察室に入ると、椅子に座っていた先生が優しく話しかけてくる。
「ノドの奥がね、なんか変な感じなの」
「どれどれ。
口を大きく開けてごらん」
先生はいつものようにライトを当てながら、私の口の中を見る。
これまでニコニコしていた先生の顔が、さっと青くなった。
―――どうしたのかな?
先生は近くにいた看護婦さんに何か言ってる。
しばらくして、看護婦さんに連れられてお母さんが入ってきた。