いざ、2次元の世界へ


「確かこのときだよ、おかしいって思ったのは。ヤンキーたちは『あのときの恨み、今こそ晴らすとき!』なんて古くさいセリフを言って、タイガくんと戦ってたじゃん? まあ、余裕で勝ったみたいだけどさ。というか『あのときの恨み』ってなんなの?タイガくん」


「知るかよ、あいつらだって誰だか分かんねぇのに! 言っとくけど、記憶力だけは人一倍あんだかんな! 戦った相手だって、だいたいは覚えてるわ!」


「ああ、そう。なら、いいや。…でも、これでまた一つ、謎が増えちやったね」


「俺のせいだとでも言いてぇのか!? 俺はなぁ、記憶力だけは人一倍…「ああ、はいはい。もういいから。続けて、カエデ」


ソウスケが止めに入った。


タイガは短気なところがあるから、言葉のチョイスを少しでも間違うと、正直面倒くさいことになる。


十分に気をつけて話さないと…


カエデを見ながら、心配をこめて願った。


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