いざ、2次元の世界へ


だが…そこにあるすべてのものが、平面的であるのだ。


空間こそ立体ではあるが、人も草も建物でさえも、白黒でペラペラの紙でできているのだ。


私は思わず恐怖を感じた。


確かに、2次元の世界へ行けたらなと思ったことはある。


いっそのこと、ウィーユーの登場人物たちに囲まれて学校生活を送ってみたいとも。


学校生活?


そのとき、ふと自分の衣服が気になり、目線を下に向ける。


すると、私が着ていたのは、いつもの私服ではなく、ウィーユーの学校の制服だったのだ。


細かいところまですべて再現されていて、まさに原作とそっくりである。


< 5 / 74 >

この作品をシェア

pagetop