いざ、2次元の世界へ



「まあ、そうだよな。いきなり結婚っていうのはやっぱ無理だよな」


切なそうな表情で、頭をかいた。


『いきなり』ということは、どうやら付き合ってはいないらしい。


ということは、結婚を急いだ理由でもあるのだろうか。


「どうして今、結婚なの!?」


同じことを考えていたらしきカエデが、タイガに問う。


「いや、別に今すぐってわけじゃねぇんだけど。まあ、この間の誕生日で18になったから、いいかなって」


なんだ、そうだったのか…


で、済む問題ではない。


つまり、タイガはなんとなくの気持ちでいきなりプロポーズした、ということになる。


それを知ったら、アンナはどうなるだろう。


きっと、この引きこもりだって、タイガとの結婚に悩んでいたもののはずだし、私だったら絶対に耐えられない。


思わず、ほおを叩いてしまいそうだ。


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