いざ、2次元の世界へ
「変ねぇ…ここは、私しか入れないはずなのに、どうしてなのかしら?」
お母さんの疑問に、私もよく分からなくなる。
「お母さんしか入れない、って? この世界のこと、何か知ってるの?」
「当たり前でしょ。私が作ったんだから」
作った!?
「じゃあ、この世界は出来てから、まだ1年ほどしか経ってないってこと?」
でも、カエデは前に『生まれてからずっとこの地域に住んでいる』って言っていた。
どうなんだろう…頭の整理がつかない。
すると、いつの間にか部屋に入ってきていた皆が、言及する。
「そんなことはありえない。少なくとも、俺は小学生のときの記憶がある。1年なんて嘘だ」
「そうだよ! 僕だって、ちゃんと昔のこと覚えてるし!」
「そう…小学生の記憶、ねぇ」
ソウスケの言葉に、意味深な笑みを浮かべるお母さん。