いざ、2次元の世界へ


「お母さん…皆は、やりたいことも、嫌なことも、ちゃんとあるんだよ。ロボットじゃなくて、人間として生きているんだよ。助けようとか、思わない?」


「…まったく。南は本当に優しい心の持ち主なのね。そりゃあ、私だってなんとかしたいって思ったことぐらいあるわよ。でもね、私にそんな力なんてないの。どうにも、出来ないのよ」


「そんな…!」


じゃあ、アンナたちはどうすれば…


「いや、まだ諦めちゃだめだ。僕たちでこの世界を変えるんだよ!」


ガッツポーズを胸に掲げ、声を出してくれたのは、カエデ。


「でも……」


「弱気になっちゃだめ! さあ、一緒に頑張ろっ!」


「そうだね、俺もこんなもどかしい思いがずっと続いているのは、なんだか気持ち悪いし」


「まあ、しゃぁねぇから、俺も手伝ってやるよ」


「皆…!」


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