いざ、2次元の世界へ


「やっぱり私には決められません! 皆平等に愛しているから…同じくらい好きだから!」


言葉と同時に、アンナは泣き崩れる。


「困ったわ…これじゃあ、永遠にこのままよ」


お母さんまで頭を抱える。


まさか、ヒロインがこんなにも優柔不断な人間だったとは。


どうすればいいのだろう。


何も手がかりがなくなった今、皆がきっとそう考えていた。


だがそのとき。


アンナが涙を拭いて私の前に立った。


「…私の代わりに、相手を決めてくれませんか?」


「は!?」


突然何を言い出しているのか、頭がおかしくなってしまったのか、と疑問ばかりが浮かぶ。


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