いざ、2次元の世界へ


「え、3位!? 僕、3位なの?」


「そう。昔やったんだけどね…1位はソウスケ、2位はタイガだったかしら。ちなみに、2位と3位で千票近く離れているのよ」


いらない情報で、カエデにトドメを刺すお母さん。


おかげで、カエデのメンタルはボロボロである。


「まあいいわ。南たちが決めたことに逆らう気はないもの。これで行くことにするわね」


お母さんは優しく微笑みを見せ、ペンを手に取る。


そしてアンナとカエデの前に立ち上がり、こう言うのだった。


「今から、あなたたちが結ばれたというしるしを描くわ。この手順が終われば、目を開けたとき、私たちとあなた、お互いの姿はなくなっているはずよ」


その言葉が意味するもの。


それは、もうさよならの時が来たということ。


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