絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
部屋の中にいる美月ちゃんはどう見ても正常だった。
理性を失っているようには見えない。
「うそでしょ……」
あたしは小さく呟いた。
今まではこんなことなかった。
部屋から出て煙の効能を薄める注射を打ってもらって、ようやく理性が戻ってきていた。
それなのに……。
「あぁ、言い忘れていたけれど、今回から煙の持続時間を短くしている。バトルをさっさと終わらせないと、ああいう事になる」
男がそう言い、箱を指さした。
ハッとして視線を箱へと戻すと、美月ちゃんが目を見開いて壁に寄り掛かるような状態で静止していた。
その口は真っ赤に染まっていて、ダラダラととめどなく血が流れ出している。
そして床には歯で噛み切った跡がくっきりとついている美月ちゃんの舌が落ちていたのだった……。
理性を失っているようには見えない。
「うそでしょ……」
あたしは小さく呟いた。
今まではこんなことなかった。
部屋から出て煙の効能を薄める注射を打ってもらって、ようやく理性が戻ってきていた。
それなのに……。
「あぁ、言い忘れていたけれど、今回から煙の持続時間を短くしている。バトルをさっさと終わらせないと、ああいう事になる」
男がそう言い、箱を指さした。
ハッとして視線を箱へと戻すと、美月ちゃんが目を見開いて壁に寄り掛かるような状態で静止していた。
その口は真っ赤に染まっていて、ダラダラととめどなく血が流れ出している。
そして床には歯で噛み切った跡がくっきりとついている美月ちゃんの舌が落ちていたのだった……。