絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
晴斗君が驚いた表情を浮かべる。


「マキヤ、早く!!」


女のあたしではすぐに振りほどかれてしまう。


その前に少しでも攻撃を加えて弱らせる必要があった。


マキヤが晴斗君の顔面に拳をめり込ませた。


普通の喧嘩とは違う、全く容赦のない力だ。


晴斗君がそのまま横倒しに倒れて鼻血を出した。


あたしはすぐに晴斗君の上に馬乗りになった。


「マキヤ! 踏みつけて!」


叫ぶようにそう言うと、マキヤは少しひるんだ表情を見せた。


「はやく!!」


更に怒鳴ると、ようやく動き始める。


煙の効果が切れたって動きを止めているような暇はないんだ。


マキヤが晴斗君の顔を踏みつけると、歯が折れて血が流れ出した。


晴斗君の顔には恐怖が浮かんできている。


マキヤは立て続けに晴斗君の顔を踏みつけ続けた。


ガン! ガン!と嫌な音が部屋中にこだまして聞こえて来る。
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