絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
同じ
部屋から出て彩美の隣へ戻っても、彩美はまだ呆然とした状態だった。


朝のバトルのショックが抜けてないのだろう。


あたしは大きく深呼吸をした。


血なまぐさい匂いが体中に染みついている。


「世田、お前いつから三神と付き合ってたんだよ」


中尾君がそう聞いてくる。


部屋から出れば必ず聞かれると思っていた。


「付き合ってないよ。勝手に告白されただけ」


「はぁ? うそだろそれ。お前の為に自殺したじゃねぇか」


「うそじゃない」


あたしは中尾君を睨み付けてそう返した。


生徒の数が少なるなればなるほど、次のバトルでも呼ばれる確率は高くなる。


中尾君に付き合っている暇なんてないんだ。


「お前さ、もうすでに1人殺してたんだな」


「はぁ?」


もう相手にしないでおこう。


そう思い、視線をそらせた。


「田之上って死んだんだろ?」


一瞬、心臓が止まったかと思った。


もう相手にしないと決めたばかりなのに、視線が中尾君へと向かう。


「なんで死んだんだよ? お前をかばって?」
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