絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
透明な部屋へと視線を戻すと、すでに煙は消えていた。
部屋の中で竜輔君に威嚇している結愛ちゃんが見える。
だけど……すぐに異変に気が付いた。
結愛ちゃんはさっきまでの生徒たちと同じように豹変してるのに、竜輔君は困惑の表情を浮かべているのだ。
「なに、あれ……」
あたしはそう呟き、竜輔君をジッと見つめる。
さっきたしかに煙は部屋全体に充満していたはずだ。
竜輔君は時折A組の方へ視線を向けて、大きく首を振っている。
「どうだね? 彼の方には煙の作用を半分ほどにしているんだ」
スーツの男がおかしそうな笑い声を上げてそう言ったのだ。
あたしは目を見開いて男を見た。
「彼の理性は完全には飛んでいない、そんな中のバトルということだ」
「……最低」
やっぱり<mother>はどこまでも卑劣だ。
奴隷部屋でもこんなやり方を何度も見て来た。
部屋の中で竜輔君に威嚇している結愛ちゃんが見える。
だけど……すぐに異変に気が付いた。
結愛ちゃんはさっきまでの生徒たちと同じように豹変してるのに、竜輔君は困惑の表情を浮かべているのだ。
「なに、あれ……」
あたしはそう呟き、竜輔君をジッと見つめる。
さっきたしかに煙は部屋全体に充満していたはずだ。
竜輔君は時折A組の方へ視線を向けて、大きく首を振っている。
「どうだね? 彼の方には煙の作用を半分ほどにしているんだ」
スーツの男がおかしそうな笑い声を上げてそう言ったのだ。
あたしは目を見開いて男を見た。
「彼の理性は完全には飛んでいない、そんな中のバトルということだ」
「……最低」
やっぱり<mother>はどこまでも卑劣だ。
奴隷部屋でもこんなやり方を何度も見て来た。