絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
2人の体格や体重にもさほど差があるようには見えない。
バトルはそう簡単には終わらない予感がする。
そんな中、部屋の中に煙が充満しはじめた。
2人の表情が恐怖で歪む。
何かを叫び、必死でドアを開けようとしている。
しかしそれも次第に消えて行き、今度は互いににらみ合い始めた。
目を見開き、壁の向こうの対戦相手に敵意をむき出しにしていく。
「山口ってさ、昔空手やってたんだってよ」
クラスメートの中からそんな声が聞こえて来た。
あたしは自然とそちらへ視線を向けていた。
「空手?」
誰かが答える。
「あぁ。中学に入学してからすぐにやめたらしいから、今はもう関係ないと思うけど……」
そんな言葉を聞きながら、目の端で壁がと取り払われるのを見た。
視線を戻すと、丁度2人が攻撃を開始したところだった。
体格も性格も似た物同士の2人。
イジメられっこの亜弥ちゃんのように日々不満を募らせていたとすれば、それを爆発させるチャンスだった。
清水君はイジメられっこではないが、それと同じくらいクラスカーストが低い生徒だ。
山口君と同じくらい不満を持っていたもおかしくなかった。
2人はぶつかり合い、殴り合う。
同じくらい血を流し、同じくらい攻撃をくりかえす。
どちらが先に倒れてもおかしくない状況だった。
バトルはそう簡単には終わらない予感がする。
そんな中、部屋の中に煙が充満しはじめた。
2人の表情が恐怖で歪む。
何かを叫び、必死でドアを開けようとしている。
しかしそれも次第に消えて行き、今度は互いににらみ合い始めた。
目を見開き、壁の向こうの対戦相手に敵意をむき出しにしていく。
「山口ってさ、昔空手やってたんだってよ」
クラスメートの中からそんな声が聞こえて来た。
あたしは自然とそちらへ視線を向けていた。
「空手?」
誰かが答える。
「あぁ。中学に入学してからすぐにやめたらしいから、今はもう関係ないと思うけど……」
そんな言葉を聞きながら、目の端で壁がと取り払われるのを見た。
視線を戻すと、丁度2人が攻撃を開始したところだった。
体格も性格も似た物同士の2人。
イジメられっこの亜弥ちゃんのように日々不満を募らせていたとすれば、それを爆発させるチャンスだった。
清水君はイジメられっこではないが、それと同じくらいクラスカーストが低い生徒だ。
山口君と同じくらい不満を持っていたもおかしくなかった。
2人はぶつかり合い、殴り合う。
同じくらい血を流し、同じくらい攻撃をくりかえす。
どちらが先に倒れてもおかしくない状況だった。