絶叫脱出ゲーム③～クラスカースト～

「あ、ご飯だね」


彩美の声にあたしは時計を見た。


時刻は夕方の6時。


ステージ上にはいつの間にか夕食が運ばれてきていた。


相変わらず豪華な食事だ。


「彩美はどうする？」


あたしは立ちあがりながらそう聞いた。


「あたしも、少し食べようかな」


そう言い、彩美も一緒に立ち上がった。


ステージへ向かう途中、マキヤと視線がぶつかった。


マキヤは小さく頷いてくる。


何が言いたいのか理解できなかったが、あたしも頷きかえしておいた。


今のところあたしも彩美もマキヤも名前を呼ばれていない。


元々37人いたクラスだ。


呼ばれるのはまだまだ先になるかもしれない。


その間に酒本のような強い人間が戦って死んでくれればいいと願うばかりだった。