CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~

「シュウ…おまえは、どうすんだよ…」


キリトが、シュウをじっと見つめる。


「……おまえが、この俺に楯突くとか……」

「楯突いてるわけじゃない……俺は、俺の居場所が、欲しいだけだ……」

キリトがシュウに言う。

「自分の居場所が欲しいのは、あんたも同じだろ……」


シュウが、「なんだと……」と、低く口にする。


「……。……おまえは、俺の代わりなんかじゃねぇだろ……おまえは、おまえだろうが……」

「何を言ってる……」


ナイフを握りしめたままで、


「……俺がキールのヴォーカルになったからって、おまえはいなくならない……

俺がいても、いなくても……おまえは、おまえだ……」


キリトが話した。



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