CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「お詫びに、コーヒーくらい奢らせて……」


彼と話せるめったにない機会を、逃す手はないからと、誘いをかけるが、

「いらねぇ…」

素っ気なく断られる。


だけど、彼のそんな性格は、既にもうわかり切っていた。


「いいから、ちょっとだけ…」


ここで別れてしまったら後悔必至にも思えて、近くのカフェに、半ば強引に彼を引っ張り込んだ。

入ってしまえばこっちのものとばかりに、席に案内する店員の後を付いていくよう背中を押し出すと、


キリトは親指を噛むようにして、「ちぃっ…」と、小さく舌打ちをした。


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