CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「……そんなこと言わないで…。ホントちょっとでいいから…話し、してよ…ね?」
と、なんとか彼から話を引き出そうとする。
「……話したいことなんか、ないだろ。俺に…」
頬づえをついて面白くなさそうに言う彼に、
「ううん! あるある! あなたに話したいこととか、たくさんあるんだってば!!」
つい力が入って、拳を握りしめてしゃべると、
「ふっ…くく」
と、意外にもキリトが笑みを見せた。
「あっ…笑った…」
不意の笑い顔に、驚いてもいると、
「…なんだよ」
と、目をそらして、またすぐにその顔は、眉間にしわを寄せたものに戻ってしまった。