CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
静かに見守っているつもりだったのに、足元でつい砂利を踏んづけた。

ガリッ…という耳をつく渇いた音が響いて、彼が顔をこちらに向けた。


「誰…だ…」

「……キリト…ごめんなさい…邪魔をして……」


言いながら、警戒心を露わにする彼の前に進み出ると、

「……なんだ、あんたか…」

と、キリトは安堵の表情を見せた。


「そっと見て、帰ろうとも思ってたんだけど……」

「あんたならいい…別に…」


言うキリトに、

「ありがとう…」

と、小さく口にする。


「……もし、あいつだったらとも、思ったから……」


「あいつって……もしかして、シュウのこと…?」


尋ねると、彼は「ああ…」と、うなづいた。


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