CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
唇を重ねて、求め合うと、
そのキスは、どこかまだ幼くもどかしくもあって、
歌っている時の彼の、あの妖艶で色っぽい姿からすると、小さなギャップがあった。
「ねぇ…キリト……私が、リードしてもいい…?」
「んっ…アヤ…」
喉の奥から漏れる甘い声に、唇を押しあてて、
「…アヤ…ん、くっ…」
小さく喘ぐように声をあげる彼の体を、石の壁に押し付けるようにして、
「うっ…ん…」
奥深くへ、舌を差し入れた。
「ヤバいな…あんたのキス…」
「キリト……」
離れた唇を、再び追いかけて、触れ合うと、
「んっ…」
と、キリトが吐息ともつかないような声をあげた。
「……救ってあげたいの…あなたを…」
唇を触れたままで、話すと、
「俺を……?」
と、キリトは私を見返した。