CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「シュウが……?」
「ああ…その男が、他事務所の誰かしらと繋がっていて、脱退ができないように阻んでいる…」
「そんな……。そこまでするなんて……」
かつてのバーでのシュウの姿が思い浮かんで、苦い気もちが込み上がった。
「……だから、あんまり表立っては、俺も動けない。
……ヴォーカルのキリトを、ソロでも欲しいところは、いくらでもいるようだがな…」
「どうにもならないんですか……」
と、食い下がると、
「うん…表向きは無理だが、水面下でなら少しは……」
と、編集長は言葉を濁して、
「すぐには答えを出せないかもしれないが、ちょっと待ってろ…」
と、話を締めくくった。