CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~

「ああ…大手事務所が、受け入れてもいいと話している」

「……そこは、でも、シュウの息はかかってないんですか?」

気になって、聞くと、

「かかってるだろうな…たぶん」

と、編集長は答えたが、

「だが、大丈夫だ。かなり上の方に話を通したから。

そのシュウとかいう奴の影響も、及ばないはずだ…」

と、請け合った。

「ありがとうございます…編集長」

「ああ、しかしまだ根回しは少し必要だからな…。

……事務所の移籍は、筋を通さないと、遺恨が残ることもあるから慎重にしないと……」

言って、高岡編集長は、

「だから、しばらくはまだ、この話はオフレコで頼む…」

と、念を押してきた。

「わかりました。ありがとうございます…編集長、本当に…」

と、頭を下げると、

「まかしておけ。頼りがいのある、編集長様に」

と、ニッと笑った。



< 85 / 156 >

この作品をシェア

pagetop