CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「ああ…大手事務所が、受け入れてもいいと話している」
「……そこは、でも、シュウの息はかかってないんですか?」
気になって、聞くと、
「かかってるだろうな…たぶん」
と、編集長は答えたが、
「だが、大丈夫だ。かなり上の方に話を通したから。
そのシュウとかいう奴の影響も、及ばないはずだ…」
と、請け合った。
「ありがとうございます…編集長」
「ああ、しかしまだ根回しは少し必要だからな…。
……事務所の移籍は、筋を通さないと、遺恨が残ることもあるから慎重にしないと……」
言って、高岡編集長は、
「だから、しばらくはまだ、この話はオフレコで頼む…」
と、念を押してきた。
「わかりました。ありがとうございます…編集長、本当に…」
と、頭を下げると、
「まかしておけ。頼りがいのある、編集長様に」
と、ニッと笑った。