CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
じん…と腫れ上がる頬に、冷えたナイフの刃がひたりとあたった。
「……あんたが泣き落としでもすれば、あいつはすぐに飛んでくんだろ…?」
ナイフでひたひたと頬を叩きながら、
「見ものだよな…キリトの奴が、どんな顔して、ここに来るのか……」
「くくっ…」と、声を押し殺して笑った。
「……嫌な奴……」
思わず呟くと、
「……今は、なんとでも言えよ…。あいつが来たら、そんなことも言ってられなくなるから……」
と、ナイフをこれ見よがしに、手の中で弄んだ。