イマカレモトカレ 永遠の愛は?
「どこに印鑑を押せばいいんだ?」
「あっ・・・えっと
こことここ あたしもそっちに
押さないといけないよね」
自分の印鑑を用意。
「なぁ~結婚した?
あっ!門倉姓だからしてないか
でも養子をもらってる可能性もあるよね
お前んち一人っ子だから」
印鑑を押しながら
上目遣いであたしを見た。
「えっ?してないけど?」
「してないの?
てっきりしてんのかと思ってた」
「してないよ・・・」
「そーなんだぁ~
で!彼氏は?」
「彼氏は居るよ」
「ふーんどんな人?」
「優しい人 大きな胸で
あたし包んでくれて
あたしを裏切らないし
あたしには勿体無い人だよ」
「それってめっちゃ嫌味に聞こえるんだけど」
「あ・・・そういう意味じゃ・・・
ない・・・よ」
「そう?気持ちがこもってたけど?
まぁ実際 裏切ったのはオレだけど
それでお互い今が幸せで
結果論よかったんじゃないの?」
結果論よかった?
あたしあれから随分泣いたよ?
色々悔やんだりしたよ
どうしてもっと
貴弘のことを考えて他の女に気持ちが
いかないように大きな気持ちで
包んであげなかったんだろうとか。
「あ・・・まぁ・・・」
「ここ見て!乃愛に鍵を投げられて
傷したところ!跡になってるだろ?
これでも薄くなったけど
くっきり残ってたときは鏡を見るたびに
思い出してたよ」
目の近くに薄い傷跡があった。
「わっ!ごめん
ってか自分が・・・」
悪いんじゃんって言いかけたがやめた。
「彼氏との出会いは?」
そこまで言う必要がある?
と思ったけれど素直に答えてしまうあたし。
「恥ずかしながら親のススメ」
「なるほどね!
それなら間違いない人だろうね」
そんなに感心されても・・・。