イマカレモトカレ 永遠の愛は?
「ごめん!ここに電話をして
そうでもしないと乃愛と話せないから」
「そうですか・・・」
回りに会社の人がいるから
口調は至って冷静に丁寧に。
「話がしたいから
時間を作って欲しい」
「わかりました
いつがよろしいですか?」
このままでは いけないのは
よくわかってる
しっかりケリをつけないと。
「出来れば今日でも」
「今日は無理なので明日以降で
お願いします」
「明日は何時に終わる?」
「5時には終わる予定ですけど」
「じゃあ5時半ごろ迎えに行くから」
「わかりました」
電話を切ると佐伯課長が
『何事?またお前なにかやらかした?』
と 嫌みたっぷりであたしに聞いた。
「私事ですけど
この前友人と飲みに行ってて
渡辺物産の人と一緒になって
偶然その人がリフォームするとか
言ってたんでうちの商品を
売り込んでおきました!
それについての説明と確認です」
よくもそんな嘘が
咄嗟に浮かんだもんだ。
「そーか!お前にしてはよく
気が利いたなぁ~」
「いえ・・・どういたしまして」
嘘をほめられても・・・。
「が!しかしだ!
無愛想な対応はやめた方がいいぞ!」
無愛想にもなるよ
騙されてたんだから・・・
でもこれはここでは言えない。
「気を付けます」
「しっかりうちの商品を宣伝しろよ!」
「かしこまりですっ」
宣伝か・・・。
それならいいんだけどね。