彼氏は幼なじみのイケメンくん。
『次、喉見たいからあーんして。』



「あーん」



『うん。大丈夫そうだね。』




「よかった。帰っていい?」



私がこんなに急いで帰ろうとしているのは今日が血液検査の日だから。


『あれ?なんか忘れてない?菜緒。』



「え?別に。翔、帰ろう。」



『菜緒。血液検査は?』




「蒼くん見逃して。」



『むり。翔におさえてもらうのと、梓菜におさえてもらうのどっちがいい?』



「翔。」




『菜緒にふられた…(><)』




『よし、翔。ちゃんとおさえとけよ?菜緒、刺すからちょっと痛いよ。』




針が刺さった瞬間鋭い痛みが。



「蒼くんのばか!ちょっとじゃない!めちゃめちゃ痛いじゃん!」



『ハハハ。ごめんごめん。がんばったね。』

そういって蒼くんが頭をなでなでしてくれた。


私が嬉しそうにしていると…。



『なんでそんなに嬉しそうなの?オレ妬いちゃうんだけど。』


という、翔の声が…。

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