彼氏は幼なじみのイケメンくん。
その普段は優しい蒼くんが怒るとギャップもあってめっちゃ怖い。
病院や治療が大っ嫌いな私にとっては敵でしかない。
いっつも怒鳴られてるし。
だから病院で蒼くんには絶対会いたくない。
主治医だからしょうがないけど。
あ、お気づきかもしれないが翔の名字は野崎。
蒼くんの名字も野崎。そう。2人は兄弟です。
ということはそう。翔も怒ると手がつけられない。
野崎兄弟は敵に回したら瞬殺される。
そんなことを考えながら、出かける準備をしているとインターホンがなった。
優香ちゃんきた!急がなきゃ!
玄関に小走りで行くと、優香ちゃんと話しているお姉ちゃんと目が合った…。
喘息が出るからと私は運動禁止にされている。
走ったの見られた…。
『ちょっとごめんね、優香』
『菜緒?』
「はい?」
『今走ってたように見えたけど?』
「ごめんなさい。」
『なんで走っちゃいけないんだっけ?』
「喘息が出るから。」
『喘息が出たらどこに行かなきゃいけないの?』
「病院。」
『そうだね。へぇ、じゃあ菜緒は分かってたのに走ったんだ。病院行きたいの?』
「ちがう。」
あぁぁぁ、なんで走っちゃったんだろう。
お姉ちゃん怖い。
『ちゃんと蒼汰に言っといてあげるから( ´罒`*)✧"』
「や、だめ!」
『だって走ったらいう約束でしょ?蒼汰に治してもらわなきゃ。入院がいい?』
「ん、入院だめ。ごめんなさい」
『もう走らない?』
「うん。」
『なら、よし!きつく怒ってごめんね』
『あんた相変わらず怖いねw』
『えー。侵害だわ。妹を思う優しい姉のつもりなんだけど?』
『はいはい。梓菜、菜緒借りるね。』
『どーぞ。無理してたらちゃんと止めてね?』
『分かってる。菜緒行くよ!』
「お姉ちゃん。行ってきます!」
『いってらっしゃい!がんばってね!』