オフィスの野獣と巻き込まれOL


「そんな口を叩くなら、罰を加えなければならないな」

いきなり頭を押さえられて、顔を上にあげさせられた。

「何ですか?」

目の前に課長の顔が迫って来て、唇が重なった。

人が大勢いる前で、キスをされた。


「人が見てますから……止めてください」

ここは、ホームだ。人の目もある。

なのに、課長は手加減しない、人が振り返るほどの、濃厚なキスをしてくる。


「美帆……
ずっとこんなふうに、恋人らしいことがしたかった。

だから、恥ずかしいくらい我慢しろ」

「恋人らしいことって、人前じゃなくてもいいじゃないですか」

「それはもう、体験済みだろう?」

ニヤニヤ笑って答える。
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