オフィスの野獣と巻き込まれOL
「荷物は、好きなようにしていいわ。全く知らない土地で新しい生活をするのもいいかもしれない」

「美帆、それはダメだ。

俺は、とても……

君なしでは……

俺は、どうしていいのかわからない」

私は、瓶の牛乳を飲むようにポーズを取る。


「今まで大丈夫だったんでしょう?これからも大丈夫よ」

「だから、大丈夫じゃないっていってるだろう?」


「それじゃあ、こうするのよ。

例えば、3日もお酒を飲んで寝てしまうとか」

「それは、ダメだったよ。すでに試してみたけど」

「そう、それなら……」

祐一さんが、後をつづけた。

「びっくりするほど冷たいシャワーを浴びても、夜中ずっと走り回るのも試してみた。

それでもダメだった。そんなこと、すればするほど君の事忘れられなくなった。

行動すればするほど、苦しくなるんだ。

息をすればするほど息苦しくなるみたいに」
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