何センチ‥?
もう4年以上たつんだ‥
私がこの街で過ごしてきた時間のぶんだけ、彼との距離は開いていった。

小学5年生の夏休み。

私は当時、ここからずっとずっと遠く離れた、緑の多い町に住んでた。たくさん家の並ぶ、まだ新しい住宅街。公園も図書館も、歩いて5、6分のすごく恵まれたところだった。

そんな土地で、私は駿に出会った。初めて会ったときの記憶なんてなくて、私たちは物心ついたころにはすでに¨幼なじみ¨だったんだ。

小さいころの私たちは、どこに行くのも一緒。夏休みの宿題をするために図書館に行ったり、砂場で遊んだり‥

唯一違ったのは、お互いの習い事の間くらい。
私は、バレエとピアノ。
駿はバスケと水泳。
二人とも、小さい頃から習ってたから、一緒にいられない時をよくわかりあってた。だから、会えない時間の習い事を、私たちは子供なりに一生懸命頑張った。やってることは違ったけど、駿がいれば心強かったんだ。
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