何センチ‥?
でもあの夏。
駿のバスケの試合がもうすぐだって言う暑い夏の日、私はママから信じられない話を聞かされた。
『亜起、ちょっとこっち来て?話があるの。』
なんだかうれしそうに私を呼ぶママを見て、私は何だかドキドキした。
「なあに?ママ。」
早く知りたくて、すごくわくわくしたんだ。
『さっきね、パパから電話があったの。』
「パパから?」
『そう。パパね、会社で偉い人になったんだって。』
「ほんと?」
毎日遅くまで頑張ってるパパ。それでも私と遊んでくれる大好きなパパ。そんなパパの良い知らせを聞いて私はすごくうれしかった。
そう、ママからの次の話を聞くまでは‥
『それでね、大事な話があるの。』
ママは少し残念そうに言ったんだ。私には、どうしてママがそんな顔をするのかわからなくて、
「ママ、何?」
って聞いたんだ。