何センチ‥?

―――
「こんばんは」
その日の夜、私はママに連れられて駿の家に来た。ママと駿のお母さんが話をしてる。でも、駿はいないんだ、今日はバスケの日だもんね。

私が一人でぼーってしていると、

「亜起ちゃん‥」

はっ‥‥私ぼーってしてたよ。

おばさん‥‥。

「駿、いなくてごめんね‥」とても申し訳なさそうだった。

「ううん。今日はバスケの日でしょ?私も、駿にバスケが上手くなってもらいたいもん。仕方ないよ。」

ほんとはね?
ほんとは駿に会いたかった。何か言ってほしいとかじゃなくて、ただ側にいてほしかった。
「亜起っ!」って笑ってほしかった。
でもそんなのは、ただのわがままだってわかってる。

「駿ね、今度の試合は5年生で一人だけレギュラーで試合に出れるんだって。亜起ちゃんにカッコ悪い姿見せられないから、頑張ってるみたい。」

おばさんはうれしそうに教えてくれた。
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