可愛い人。


アイドル……?




ということは、




私ではないってこと!!??





男子の論争が飛び交う中、私はもう一度山崎くんを見た!



でも彼の顔色は一向に変わらず、瞬きも忘れてしまっていた。




「え!!じゃあさ!野呂さんが今言ったことってさ、ただの勘違い!?」



「つまり、一人で突っ走っちゃったってこと!?」




と今度は女子の声が飛んでくる!!





そ、そんな……!!



フォローするつもりが、フォローになってないなんて!!




そのことに気付いた時、私の芯の部分が沸騰して蒸発するくらいの熱量を感じた!





そして……。





「野呂さーん!!まさかその日からずっと翔太のこと気になってたのー!?」



「野呂!お前、それある意味翔太に告ってんのと一緒だぞ!?ハズイ奴!」



「だからさっき言ったじゃん!!野呂にとって翔太は高嶺の花だって!!」




ギャハハハハハッッ






みんなの笑い声が頭の中でこだまする……。








私、




とんでもない勘違いをっ!!





恥ずかしすぎるッッ!!!!





もうこの場に居たくないよッ!!!






死んじゃいたい!!!





涙が零れて、ギュッと目を瞑った…。







その時だった。






急に笑い声が止んだ。






………………え?





いったい何が起き……ッ!!!


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