臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
問題があったようです。
*****
臨時秘書になってから二ヶ月が経った。
何となく穏便に時間が過ぎるのは、どうしようもない時以外を除いて、社長が滅多に人前にはでないからかも。
それでも今日は珍しく朝から銀行の人が挨拶回りに来たり、大手の取引先とランチミーティングだったり、思い付いたように参加した会議に……と人前にさらされた社長。
ソファに深く座りながらダレていた。
「絶対、俺に足りないのはコミュニケーション能力だよな」
「……無理なくこなされていたようですけど、違うんですか?」
「これを苦もなく出来るようにならないようにしないとダメだろう」
「大丈夫ですよ。社長の営業スマイルを見破る人はあまりいませんし」
ファイルをしまいながら社長を見ると、疲れたような視線が返ってきた。
「美和。コーヒー」
「……いつも思いますけど、会社で名前呼びはどうなんでしょうか」
「コーヒーだ。小娘」
呼び方変えればいいわけじゃない。
でも、社長が表情を“作る”のが苦手なのは何となくわかる。
たまにニヤリと悪戯思いついたようにして笑ったり、子供っぽく拗ねたように不機嫌になったり、不思議そうにしたり……。
けっこう、そういうのもたまにしかないし、後は……どちらかって言ったら“無”だよね。
何事にも動じなさそうな“無”の表情。
百戦錬磨の営業さん、とまではいかなくても、普通の30代なら、もう少し表情あると思うんだけどな~。
臨時秘書になってから二ヶ月が経った。
何となく穏便に時間が過ぎるのは、どうしようもない時以外を除いて、社長が滅多に人前にはでないからかも。
それでも今日は珍しく朝から銀行の人が挨拶回りに来たり、大手の取引先とランチミーティングだったり、思い付いたように参加した会議に……と人前にさらされた社長。
ソファに深く座りながらダレていた。
「絶対、俺に足りないのはコミュニケーション能力だよな」
「……無理なくこなされていたようですけど、違うんですか?」
「これを苦もなく出来るようにならないようにしないとダメだろう」
「大丈夫ですよ。社長の営業スマイルを見破る人はあまりいませんし」
ファイルをしまいながら社長を見ると、疲れたような視線が返ってきた。
「美和。コーヒー」
「……いつも思いますけど、会社で名前呼びはどうなんでしょうか」
「コーヒーだ。小娘」
呼び方変えればいいわけじゃない。
でも、社長が表情を“作る”のが苦手なのは何となくわかる。
たまにニヤリと悪戯思いついたようにして笑ったり、子供っぽく拗ねたように不機嫌になったり、不思議そうにしたり……。
けっこう、そういうのもたまにしかないし、後は……どちらかって言ったら“無”だよね。
何事にも動じなさそうな“無”の表情。
百戦錬磨の営業さん、とまではいかなくても、普通の30代なら、もう少し表情あると思うんだけどな~。