臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
ジト目で見られてもどうすれって言うのよ。
「だいたい“復帰祝い”だとか“慰労会”だとか、理由をつけたとしても、要は“気兼ねなく飲みたい”だけなのでしょう?」
「まぁ……そうなんだけどな」
困ったように指先で鼻の頭をかいている社長に苦笑した。
「でしたら、ごちゃごちゃ言わずに誘えば良いでじゃないですか」
「お前には俺は言われたくない! だいたい普通に誘っても誘われないだろうが」
じろっと睨んでから、彼は執務室に勢い良く戻って行く。
バン!と閉められたドアに身体を固くしていたら、背後で野村さんが忍び笑いをもらしているから振り向いた。
「なんでしょうか……?」
「見るからに明らかだったけど。そうか……苦労するねぇ」
「え……? まぁ、そうですね?」
よくわからないけれど答えてみたら、野村さんに“やれやれ”とでも言うように溜め息をつかれる。
「僕は予定がないですよ。後は社長に“気兼ねなく接する事が出来る”人は、飯村副社長親子さんと、会長と羽柴さんくらいですかね」
「あ。ありがとうございます。でも社長が素で接する事が出来る人って、本当に少ないんですね〜」
「うん。それだけに貴重なんだけれどね……」
デスクに戻って内線電話を取る私に、何故か野村さんは生暖かい視線で見守ってくれていた。
「だいたい“復帰祝い”だとか“慰労会”だとか、理由をつけたとしても、要は“気兼ねなく飲みたい”だけなのでしょう?」
「まぁ……そうなんだけどな」
困ったように指先で鼻の頭をかいている社長に苦笑した。
「でしたら、ごちゃごちゃ言わずに誘えば良いでじゃないですか」
「お前には俺は言われたくない! だいたい普通に誘っても誘われないだろうが」
じろっと睨んでから、彼は執務室に勢い良く戻って行く。
バン!と閉められたドアに身体を固くしていたら、背後で野村さんが忍び笑いをもらしているから振り向いた。
「なんでしょうか……?」
「見るからに明らかだったけど。そうか……苦労するねぇ」
「え……? まぁ、そうですね?」
よくわからないけれど答えてみたら、野村さんに“やれやれ”とでも言うように溜め息をつかれる。
「僕は予定がないですよ。後は社長に“気兼ねなく接する事が出来る”人は、飯村副社長親子さんと、会長と羽柴さんくらいですかね」
「あ。ありがとうございます。でも社長が素で接する事が出来る人って、本当に少ないんですね〜」
「うん。それだけに貴重なんだけれどね……」
デスクに戻って内線電話を取る私に、何故か野村さんは生暖かい視線で見守ってくれていた。