臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます！

お昼ごはんは食べたし、実はお腹もいっぱいだけど、社長にケーキを勧められた気がしたしなぁ。

うーん。と考えてにっこりと笑った。

「社長の視察について来たんですけど……どうも、私はお邪魔だったみたいです」

えへへ、と笑いながら頭をかくと、おばさんたちの所に近づいて行く。

せっかくケーキ勧められたんだし、それを食べちゃおう。

お食事中のおばさんたちに快く同席させて頂いて、質問攻めにあったり、噂話を聞いたりしながら、確かにお勧めされるだける美味しいケーキを食べていると、あっという間に時間が経っていた。


おばさんたちの姿が少なくなり、また増えたりしながら、それでも昼休憩が終わりに近いのか本当に人が少なくなっている。

「交代でお昼に入るんですね」

「まぁね。工場はフル稼働だし。シフト制になったのは結構最近だけどねー」

そんな話を聞いていたら、入口の方がざわつき始めていて……。

何だろうと思って顔を上げると、とても呆れたような社長と目が合った。


「……お前。どこでも寛げる奴なんだよな」

近づいてきながら皮肉に笑う社長に眉を顰める。

私がいつどこで寛いでいたと言うつもりよ？