臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
仲良くなったようです。
*****
それから数日の社長は表面上は穏やかに……。
と言っても眉間のシワはいつものように、何事もなかったかのように仕事をこなしている。
仕事が終わらずに遅くなって残業することがあると「お前、19時に帰っていいって言っただろうが」と嫌そうな顔で注意されながら、当然のようにうちまで送ってくれるようになった。
それでも毎朝の言い争いは絶えないけれど、社長って私の暴言もよく聞き流すよね。
とりあえず、当面の問題は……。
「社長。そろそろお昼になさってください」
もうすでに14時だと言うのに、ずっと執務室に籠って動こうとしない社長の体調管理だ。
「いい。少し空腹の方が仕事が捗る」
パソコンから目を離さないまま、社長がうわの空で呟くから眉を寄せる。
「捗ったとしても、過労で倒れたらどうするんです。あなたが倒れる方が会社的に問題なんです」
「確かに問題だが、俺一人で会社が回っているわけでもない。俺は任せるところは任せているぞ」
「存じてます。ですが、いないと回らないこともあるんです。“世間的に若い”と言われている社長が倒れてみてください、絶対に株式市場に影響がありますよ?」
ピタリと社長の手が止まった。
それからゆっくりと私を見上げて、彼は真剣な顔をする。
「それは何げなく俺を“おじさん”だと言ってるのか?」
食いつくところそこかよ‼
それから数日の社長は表面上は穏やかに……。
と言っても眉間のシワはいつものように、何事もなかったかのように仕事をこなしている。
仕事が終わらずに遅くなって残業することがあると「お前、19時に帰っていいって言っただろうが」と嫌そうな顔で注意されながら、当然のようにうちまで送ってくれるようになった。
それでも毎朝の言い争いは絶えないけれど、社長って私の暴言もよく聞き流すよね。
とりあえず、当面の問題は……。
「社長。そろそろお昼になさってください」
もうすでに14時だと言うのに、ずっと執務室に籠って動こうとしない社長の体調管理だ。
「いい。少し空腹の方が仕事が捗る」
パソコンから目を離さないまま、社長がうわの空で呟くから眉を寄せる。
「捗ったとしても、過労で倒れたらどうするんです。あなたが倒れる方が会社的に問題なんです」
「確かに問題だが、俺一人で会社が回っているわけでもない。俺は任せるところは任せているぞ」
「存じてます。ですが、いないと回らないこともあるんです。“世間的に若い”と言われている社長が倒れてみてください、絶対に株式市場に影響がありますよ?」
ピタリと社長の手が止まった。
それからゆっくりと私を見上げて、彼は真剣な顔をする。
「それは何げなく俺を“おじさん”だと言ってるのか?」
食いつくところそこかよ‼