死神からのメール
5時間目
あれから1週間が経っていた。
監視を初めて以来、誰の手元にもメールは届いていない。
これでひと安心だ‥‥。
「もうそろそろ大丈夫だよね。」
「麻衣子……??」
そう言い出したのは麻衣子だった。
「どーして?」
「この程度の監視だけで出てこれなくなる犯人って強いとは思わないもん。普通、何か恨みがあるなら無理にでも携帯を取り返しに来るはずでしょう?」
「確かに……」
私達に恨み……??
やっぱりあの事が関係しているのかな。
あの事故が起きてからもう2ヶ月。
メールが届き始めて、私達のクラスから6人もいなくなってしまった。
「……紗…………美沙っ」
「あ、ごめんごめん何?」
「全く‥‥今の話聞いてたのかよ……」
「へ?!話って?」
「美沙ーっお前なー!」
「大翔ごめんってば」
山川大翔(ヒロト)は、中学の頃から付き合っている彼氏。
もう、3年?経つんだ……
どんな時でも私の事を1番に考えてくれる。
「今柴田先生が色々調べてくれているらしいから皆で聞きに行こっていう話。美沙、ボーッとしてるんだもん。」
「……ごめん。」
「もう、しょーがないなぁ。じゃ皆行こっか」
クラス皆で職員室に向かった。
「皆してどうしたんだ?」
「先生……何か分かったことありますか?」
「あぁ、そのことか。」
先生は、私達に前起きた事故について話してくれた。
それは、島崎さんが亡くなった日のこと…
前から島崎さんは勉強や友人関係のことを先生に相談していたらしい。
そして、事故に会う日も相談をしていた。
「島崎‥‥言ってたんだ。頭が良い子が羨ましいって…………泣いていたよ」
「そんなことがあったの……?」
「オレ達全然知らなかった」
「不安だったんだよ‥‥きっと。」
そっか。
島崎さんは、亡くなる直前まで不安を抱えていたんだね。
「何か悪いことしちゃったな。」
「でもどうして島崎さんの事を……私達に?」
「この事件と関係あるんですか??」
「まだ分からない。けど、あの事故が起きてからメールは、届き始めただろ?充分辻つまは合うんだよな……」
「どういうことですか?」
先生は、1枚の紙を取り出した。
それって……
「成績表……??」
「あぁ」
「これが島崎の机の中に入ってた。」