死神からのメール
1時間目
あの事故が起きてからもう1ヶ月が過ぎていた。
「美沙ーっ!!昨日メール送ったけど見た?」
「あ、見てないや。ごめんね」
「まったく……。」
「ごめん麻衣子……。」
「美沙だから許す」
「ありがとう。後で見とくよ」
あれからもう、事故の話をする人も減りいつも通りの毎日を送っていた。
あのメールが来るまでは。
「美沙ーっ麻衣子ーっ」
「葉月どうした?」
このクラスに1軍というグループがあって、その中に私たち3人。リーダーの葉月は、沢山の情報を持ってくる。
「なんか、最近隣のクラスで呪いのメールがくるって、大騒ぎしてるみたい。」
「何それ?!」
「え、2人共知らないの?!今この学校でめちゃくちゃ問題になってるのに。」
「どんなメールなの?」
「それが、悪い予言みたい。」
「悪い予言?」
「そのメールがきた女の子のおじいちゃんが急に心臓発作で亡くなっちゃったんだって。しかも、メールにはその時間と気味が悪い写真だけが貼り付けてあったって。」
「怖っ……」
「皆次は自分の番じゃないかってすごい怖がってる。」
どうやら今この学校でそのメールは頻繁に色んな人のところへ届いているらしい。
そのメールには、差出人名Noname。
誰からのメールかも分からない。
その呪いのメールが、あんな事件を引き起こすことになるなんてこの時は思ってもみなかった。