引越し先のお隣は。
「さくらちゃん!今日暇?」
「暇だよ?」
「うちのお家来なよ!」
「ほんと!?やった〜久しぶりだね〜」
「さくらちゃんって本当あたしのお家好きだよね」
「なんか落ち着くって言うかさー、オシャレだし」
「そうかな」
「引越ししても遊びに行くね!」
「うん!」
「ずりー、俺も誘えって」
間宮くん。
「舜は今日暇なの?」
さくらちゃんはそう言った。
「おう、いつも暇だぜ」
「そっか、なら明日あたしの家きなよ!」
「お!マジで!」
「うん!夏芽は?来る?」
「え!あたしは大丈夫!」
あたしは慌ててさくらちゃんに返事した。
「佐倉来ないのかよ」
間宮くんはそう言う。
「…あたし、そろそろ引越しの準備しなきゃだし、落ち着いたらまた行こっかな」
「そっか、大変だよね」
「だから佐倉、学校一緒に行こうぜって」
「…だから、無理だって言ってるでしょ」
さくらちゃんの前でやめてよ。
「だからなんで無理なんだよ、どーせお前ひとりだろ」
「間宮くんには関係ないでしょ」
「は…俺らって友達じゃなかったっけ」
「…」
なんでそんな事言うの…。
「隣の駅だろ?」
「あたしは…っ」
「ねぇ佐倉さん、」
「は、はい??」
突然あたしの名前を呼ばれた。
「1組の関くんが呼んでるよ」
「あ…」
ドアの向こうには関くんがいた。
なんか久しぶり。
いやでも、グッドタイミングだよ関くん。
「ちょっとごめんね」
さくらちゃんにそう言って
あたしは関くんのところへ行った。