引越し先のお隣は。


「瞬!今日家んち来てDVD見ない!?」



「お、いいね!佐倉、お前は用事あんの?」



「え…」



先に声を上げたのはあたしじゃない、



さくらちゃんだった。



「あたし今日は用事ある」



「用事って?」



「別になんでもいいでしょ、」



あたしは間宮くんを睨みつける。



さくらちゃん…。



「最近ずっと俺のこと避けてるよな。なんかあるならちゃんと言えよ」



「…避けてないよ」



「うそつけ…「佐倉さん、ちょっといい?」」



教室にやって来たのは関くんだった。



「あ、うん!」



またナイスタイミングだよ〜



「ふざけんな、話は終わってない」



あたしの腕を掴んできたのは間宮くんだった。



「もうなに!?離して!」



「昨日もそうだったけど、途中で逃げんのかよ」



「…」



なんなの、あたしの気も知らないで。



「最近おかしいぞお前」



「間宮くんに、関係ないでしょ?ほっといて」



「瞬、嫌がってるよ?」



関くんはそう言った。



「あ?」



間宮くんは関くんを睨む。



さくらちゃんはもう、うるうるで…。



「ごめん、」



あたしはそう言ってその手を振り払い関くんのところに行った。

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